2010年12月1日水曜日

モロッコ革事情

バブーシュの様なかわいい革製品がたくさん売られている
モロッコのマーケットだけど、
マラケシュでもフェズでもスーク(マーケット)のすぐ裏に
皮なめし場があり、職人さんがその場で動物の皮膚を革に変える作業を行っている。
【革製品の作り方】
①まず最初に雄大なモロッコの大地ですくすくと育った牛や羊が
どっかのslaughter houseで殺される。ひえー!
②その肉はお肉屋さんに行って、その皮は毛付きで皮なめし場に運ばれる。
こちら皮なめし場。
③ここではまず、左の小屋の中あたりで皮から毛や肉が削ぎ落とされ、軽く綺麗にされる。

④その後、この写真ではよく見えないんだけど、左の方にある
でっかい水車みたいなものの中に入れられ、水と一緒に高速回転し、
天然の洗濯機みたいな感じでもっと洗浄。

⑤その後左の方の白い液体が入ってるお風呂みたいなのに入れる。
あの白い液体は何かというと、鶏の糞をとかしてある水らしい。
というのも、動物の皮膚というのは放っておくと硬くなっちゃうから
それのたんぱく質を除いて、コラーゲン質だけを残す作業をしないといけないんだとか。
その作業をするために現代では、水に化学薬品を入れて使うんだけど
昔は鶏の糞で行っていて(塩酸的な物質が効く)、モロッコでは今でもその方法だとか。
ちなみに、現代で多い化学薬品は環境問題懸念が出てきているから
この鶏の糞をしようするというのは、最高の手段なのだとか。
⑥次に染色。
右側の方のお風呂のようなところにいろんな色に染め上がる
天然の色素成分が入っていて、それに洗い上げた皮を入れる。
本日はどうやら黄色の日らしい。
ちなみに黄色はサフランから色素を取るらしい。
下に見える黄色い皮のピースがまんま羊の形をしているのを見て、
そっか革って動物の皮膚なんだよね~とか思い出すよね。

⑦染め上がった皮を写真の様に干す。
ちなみに黄色い皮の下に並んでいるのは、
皮から取り除いた羊の毛。を同時に乾かす。
この「死んだ羊から取った羊毛」は第二級ウールになり、
クッションや毛布の中身に使用されるんだと。
(第一級は生きた羊から刈った羊毛ね)
⑧乾いて出来上がった皮は職人さんのところに運ばれる
⑨職人さんが作るものの形に合わせて皮を切断。
⑩違う職人さんが切られた皮を縫う。
皮を縫う作業は途方もなくて、皮が硬いから、まず必要な分の穴をあけて
その穴に糸を通して縫うんだとか。職人技。
⑪それをうまく縫い合わせて、いよいよ完成。
こちらは皮のクッション、プフ。
全部の作業を振り返ると、一つのクッションを作り上げるのに必要だった
何十人もの苦労が思い出されて泣けますね。
物は大切にしましょう。
⑫それらは市場に運ばれて、売られる。
この素敵なお兄さんの決め文句で売られる。
ちなみにモロッコのスークで売られる革製品は、皮なめし場で作られている
天然なめしのものが多いから、化学なめしよりも、水に強いらしいですよ。
ちなみにこれは私がこの旅で買ったマイバブーシュ。
機能性を重視して、かかとと紐がついてるのを買ったから
モロッコでも毎日履いてました。かわいすぎる!
以上モロッコ皮事情。
私もバブーシュとプフを大切にしよっと!

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